姿勢から見る“疲れやすい人”の特徴と改善法― その疲れは、あなたの姿勢がつくっている ―|大阪市の整体×パーソナルSun Up

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2025.11.14
トレーニング
姿勢から見る“疲れやすい人”の特徴と改善法― その疲れは、あなたの姿勢がつくっている ―


◆はじめに

「寝ても疲れが残る」「午後になると体が重い」「特に何をしていなくても、常にだるい」。そんな悩みを抱える人の多くは、自分の体力や年齢を疑いますが、

実はその“疲れやすさ”は、ほとんどの場合 姿勢の崩れが原因 です。姿勢が崩れると、呼吸の深さが変わり、血流が悪くなり、筋肉の緊張が抜けなくなります。

さらに、自律神経の切り替えができず、体がずっと「緊張モード」に入りっぱなしになるため、本来なら休むべき時間に十分回復できなくなっていきます。

つまり、疲れやすい体とは「姿勢が崩れたことで、回復できなくなった体」のことなのです。


◆第1章:疲れやすい人に共通する“姿勢のクセ”とは?

疲れやすい人の体には、ある共通点があります。もっとも多いのは、頭が前に出た“スマホ首”の状態。人の頭はボウリングの球ほどの重さがあるため、それが少し前にずれるだけで、首と肩にかかる負担は一気に跳ね上がります。その状態が長く続くと、首まわりの筋肉が常に緊張し、血流が滞り、頭痛・肩こり・目の疲れが慢性化していきます。

肩が内側に入り込む“巻き肩”も、疲れやすさの代表的な姿勢です。巻き肩になると胸が潰れ、呼吸が浅くなり、酸素をうまく取り込めません。酸素不足は全身の筋肉の疲労感に直結し、集中力の低下、息苦しさ、ストレスの蓄積を引き起こします。

さらに厄介なのは“猫背”。背中が丸まることで、肋骨の動きが制限され、呼吸はより浅く、首・肩・腰は常に引っ張られたまま。一見ラクに丸めているように見えて、実はもっとも筋肉を疲弊させる姿勢です。女性に特に多い“反り腰”もまた、疲れやすさの原因になります。腰が前に反ることで骨盤が不安定になり、お腹のインナーが働かなくなります。すると太ももや腰まわりが過剰に頑張る状態になり、立っているだけで疲れやすくなってしまいます。そして疲れやすい人に共通する最後の特徴が、“前のめりの重心”。つま先側に体重がかかるとふくらはぎ・太もも・腰が常に緊張し、立つ・歩くといった何気ない動作でさえ体力を消耗する状態になります。

こうした姿勢の崩れは、どれか一つが悪いのではなく、互いに連鎖し、全身の疲労を引き起こす“疲れのループ”をつくってしまうのです。


◆第2章:なぜ姿勢が崩れると、こんなにも疲れやすくなるのか?

姿勢が乱れると、まず最初に影響を受けるのが 呼吸 です。肋骨がつぶれたり、肩が前に入ったりすると、横隔膜がしっかり動けず、

呼吸は浅く短い「胸式呼吸」ばかりになります。酸素を取り込む量が少ないと、筋肉は十分に働けず、少し動いただけで疲れを感じるようになります。

さらに、姿勢の崩れは 血流低下 を招きます。特に首の付け根・肩・背中・腰は緊張が強く、筋肉がこわばることで血管が圧迫され、疲労物質が流れずに蓄積します。これが「疲れが抜けない」「常に重だるい」という感覚につながっていきます。

もう一つの大きな要因は 自律神経の乱れ。前のめり姿勢や猫背は、交感神経(緊張)を優位にし続ける姿勢です。すると、副交感神経(休息)が働かなくなり、夜になっても体が“休モード”に切り替わらない。「寝ても疲れが取れない」状態の正体は、まさにここにあります。

姿勢の崩れは内臓にも影響します。肋骨が潰れると胃腸が押しつぶされ、反り腰になると腸が下に落ちやすくなる。その結果、消化の低下・便秘・お腹の張りといった“内臓疲労”が重なり、全身のだるさとして現れてしまうのです。



◆第3章:疲れやすい人が“今日から変われる”姿勢改善法

疲れやすさは、体質でも年齢でもありません。正しい姿勢に整え直すことで、誰でも改善できます。まず取り組みたいのが「肋骨を動かす呼吸」。息を長く吐くことで肋骨が内側に戻り、横隔膜が動きやすくなります。

呼吸が深くなるだけで、酸素の取り込み量が増え、首・肩・背中の緊張が一気にゆるみ始めます。次に意識したいのは「重心」。

つま先側にある人は、かかとに重心を戻すだけで脚の疲れが驚くほど軽くなります。かかとに体重が乗ると、太もも前の張りが抜け、お腹のインナーが自然に働き始め、姿勢そのものが安定しやすくなるからです。巻き肩の人は、肩甲骨を大きく動かす意識を持つといいでしょう。肩甲骨が縦方向に動くようになると、胸が自然と開き、呼吸が深くなると同時に、首・肩の緊張が解けていきます。反り腰の人は、太もも前の張りをゆるめることが大切。太もも前の硬さが骨盤を前に引っ張り、腰に負担をかけ続けるため、まずは腿前を緩め、骨盤をニュートラルに戻すことが疲労改善の第一歩になります。


◆第4章:疲れない人が自然にやっている“姿勢習慣”

疲れにくい人は、特別なトレーニングをしているわけではありません。日常の中で無意識に「負担の少ない姿勢」を選んでいるだけです。座るときは背もたれに潰れず、骨盤を立てる。立つときは前のめりにならず、かかとに重心を置く。歩くときは、かかとから着地し、親指で地面を押すように進む。デスクワークの合間には、一度肩甲骨を寄せて下ろすことで呼吸を深くする。こんな些細な動作が、疲れにくい体をつくっています。


◆まとめ:疲れやすさは“姿勢で変わる”

疲れやすい人の体は、単に体力がないのではなく、姿勢が崩れて「回復できない体」になっているだけです。姿勢を整えれば呼吸が変わり、呼吸が変われば血流が変わり、血流が変われば筋肉の緊張がほどけ、自律神経も整って、体は驚くほど軽くなります。

疲労の正体は、あなたの姿勢。今日からその姿を整えるだけで、“疲れが溜まりにくい体”は誰でも手に入ります