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- 2026.02.09
- ダイエット,トレーニング
-
姿勢はストレッチでは変わらない!?
― 最新メタ解析が示した「姿勢改善の科学的真実」
「姿勢を良くするにはまずストレッチ」多くの人がそう信じています。しかし近年、運動科学の研究はこの常識に大きな修正を加えています。
2024年に発表されたシステマティックレビュー・メタ解析(23研究・969名)では、ストレッチと筋力トレーニングが姿勢に与える影響を直接比較し、重要な結論が示されました。
結論から言うと、姿勢を変える主役はストレッチではなく筋力トレーニングです。
ストレッチが姿勢を変えにくい理由

ストレッチは柔軟性を向上させることが数多くの研究で確認されています。しかし、姿勢は「筋肉の長さ」だけで決まるわけではありません。
姿勢とは、
- 筋力
- 筋持久力
- 神経制御
- 重力に対する抗重力機能
これらが統合された結果として形成されます。例えば猫背の人を考えてみましょう。胸の筋肉が硬いことは事実ですが、本質的な問題は
- 背中の筋肉の出力不足
- 体幹伸展筋の持久力不足
- 姿勢保持の神経制御低下
にあることが多いのです。つまり、胸のストレッチだけを行っても、姿勢を支える力が弱いままでは元に戻ってしまうのです。
筋力トレーニングが姿勢を改善する理由

今回のメタ解析では、筋力トレーニングは姿勢改善に対して有意な効果を示しました。特に、
- 頸椎姿勢
- 胸椎姿勢
で大きな改善が確認されています。筋力トレーニングが姿勢に有効な理由はシンプルです。姿勢とは「形」ではなく「機能」だからです。
人は一日に数万回、重力に対して身体を支えています。この長時間の姿勢維持には柔軟性よりも
筋持久力と神経制御
が圧倒的に重要になります。弱い筋肉を鍛えることで初めて、身体は新しい姿勢を「維持できる状態」になります。
それでもストレッチが必要な理由
ここで誤解してはいけないのは、「ストレッチは無意味」というわけではないということです。ストレッチは
- 可動域制限が強い場合
- 痛みで運動が制限されている場合
- 関節運動を獲得する初期段階
では非常に有効です。臨床的には、ストレッチで動きを作り筋力トレーニングで姿勢を固定するという組み合わせが最も効果的とされています。
現場で起きている大きな誤解
現場でよく見られるのは、
- 姿勢改善=ストレッチ中心
- ほぐし=姿勢改善
というアプローチです。しかし研究レベルではすでに、姿勢問題の多くは柔軟性ではなく出力不足(weakness)問題
と考えられています。これはスポーツ医学、リハビリテーション、運動科学すべての分野で共通した流れになっています。
Sun UPが姿勢改善で重視していること
姿勢改善を本当に成功させるために重要なのは、
- 弱化筋の評価
- 必要な可動域の確保
- 姿勢保持筋の筋持久力向上
- 日常動作への再学習
この4ステップです。単発のストレッチや一時的な矯正では、姿勢は長期的には変わりません。身体が「その姿勢を維持できる能力」を獲得したとき、初めて姿勢は安定します。
まとめ
最新の科学的エビデンスは明確に示しています。
- ストレッチ単独では姿勢改善効果は限定的
- 筋力トレーニングは姿勢改善に有意な効果
- 最も重要なのは弱化筋の強化
姿勢を本当に変えたいなら、「柔らかくすること」よりも支えられる身体を作ることに焦点を当てる必要があります。
参考文献
- Warneke K, Lohmann LH, Wilke J.
Effects of Stretching or Strengthening Exercise on Spinal and Lumbopelvic Posture: A Systematic Review with Meta-Analysis. Sports Medicine-Open. 2024. - Porto AB et al. Exercise interventions and posture improvement: systematic review. 2024.



